睡眠の質を高める栄養素&習慣

睡眠の質を高める栄養素&習慣

20代後半から30代にかけて、「以前より疲れが取れにくい」「朝スッキリ起きられない」といった変化を感じる人が増えてきます。
その背景には、単なる加齢ではなく、自律神経の乱れやホルモン分泌の低下、さらには神経伝達物質の不足といった生理的変化が関与しています。

睡眠は心身の修復を担う重要なプロセスですが、質が低下すれば疲労は蓄積し、集中力や代謝機能にも影響を及ぼします。
近年の研究では、栄養素の摂取や生活習慣の工夫によって、睡眠の質は大きく改善できることが示されています。

この記事では、科学的根拠に基づき 「睡眠の質を高めるために意識すべき5つのポイント」 と、今日から取り入れられる具体的な実践法を紹介します。

この記事で得られること

  • 睡眠の質を低下させる主な要因(神経伝達物質不足・ホルモン低下・自律神経の乱れ)が理解できる
  • 睡眠改善に有効な栄養素とその摂取方法を学べる
  • 今日から始められる食事・サプリ・生活習慣の実践法を知ることができる
  • 自分に合ったケアを選びやすくなり、無駄な対策に時間や費用を費やさずに済む

1. セロトニンとメラトニンの経路を整える

ポイント
私たちの体内時計は、光の刺激によってリセットされます。
朝の光を浴びると脳内でセロトニンが合成され、これが夜になると睡眠ホルモンであるメラトニンへと変換されます。
メラトニンには入眠を促す働きがあり、その分泌のピークは「朝の光を浴びてから約14〜16時間後」とされています。

例えば、朝7時に起床して光をしっかり浴びれば、その日の夜10〜11時頃に自然な眠気が訪れるというリズムが整います。
この仕組みを活用することで、睡眠の質を高めるだけでなく、朝の目覚めもスッキリしやすくなります。

必要な栄養素

  • トリプトファン(大豆・乳製品・バナナ)
    セロトニンの材料となり、メラトニン合成の出発点になります。
  • ビタミンB6(鮭・鶏むね肉)
    トリプトファンからセロトニンを作る際に欠かせない補酵素です。
  • マグネシウム(ナッツ・玄米・ほうれん草)
    神経の働きを整え、リラックスと安定した睡眠リズムをサポートします。

実践法

  • 朝起きたらカーテンを開けて光を浴びる。朝食にタンパク源を入れる。

2. 深部体温をコントロールする

ポイント
人が自然に眠りに入るためには、体の中心部の温度=深部体温が下がっていくことが重要です。
日中に活動したり運動をした後は体温が上がりますが、その後ゆるやかに下がっていく過程で眠気が訪れます。
これは体が「休息の準備が整った」と脳に知らせるサインのようなものです。

特に入浴は深部体温をコントロールするのに効果的で、お湯に浸かることで一時的に体温を上げ、その後下がるタイミングでスムーズに入眠しやすくなります。
また、就寝時の寝室環境も深部体温の下降を助ける要因です。
部屋が暑すぎると体温が下がらず眠りにくくなるため、18〜22℃程度のやや涼しい環境が理想的とされています。

つまり、深部体温を「一度上げてから下げる」というリズムを意識することで、体の自然な眠気を引き出し、より深い睡眠につなげることができます。

必要な栄養素

  • グリシン(ゼラチン・エビ・カニ)
    深部体温を下げやすくし、眠りの質を高める働きがあります。
  • テアニン(緑茶・サプリメント)
    リラックスを促し、入眠しやすい精神状態をサポートします。

実践法

  • 就寝90分前の入浴(40℃・15分程度)
  • 冷たい寝室環境(18〜22℃)
  • 寝る前に温かい飲み物+グリシン・テアニンを補給

3. ホルモン分泌をサポートする

ポイント
深い眠りであるノンレム睡眠の時間帯には、成長ホルモンが多く分泌され、日中に酷使した筋肉や損傷した皮膚の修復が進みます。
この働きは体の回復や若々しさの維持に欠かせない重要なプロセスです。
しかし、成長ホルモンをはじめとした各種ホルモンの分泌量は加齢とともに徐々に低下していき、疲労が取れにくくなったり、肌のハリが失われやすくなったりする要因となります。
そのため、睡眠の質を高めると同時に、ホルモン分泌をサポートする栄養素を意識的に摂ることが、健康やパフォーマンスを維持する上で非常に大切です。

必要な栄養素

  • オメガ3脂肪酸(EPA・DHA:青魚・フィッシュオイル)
    ホルモンの合成や脳機能を助け、深い眠りを支えます。
  • 亜鉛(牡蠣・赤身肉・ナッツ)
    成長ホルモンや性ホルモンの分泌に必須で、修復力を高めます。
  • (赤身肉・レバー・緑黄色野菜)
    酸素を全身に届け、疲労回復と安定した睡眠をサポートします。
  • ビタミンD(日光浴・サプリ)
    ホルモンバランスを整え、睡眠と代謝のリズムを正常に保ちます。

実践法

  • 夕食に魚や赤身肉を加える
  • 日中に10〜15分は日光を浴びる

4. 自律神経を切り替える

ポイント
自律神経は日中に働く「交感神経」と、夜の休息を担う「副交感神経」がバランスを取りながら体を調整しています。
昼間は交感神経が優位となり、心拍数や血圧を上げて活動を支えますが、入眠時には副交感神経へスムーズに切り替わることが必要です。

しかし、寝る直前までスマホやPCを操作すると、ブルーライトが脳に「今は昼間だ」と誤認させ、交感神経が優位のままになります。これが眠りの質を下げる原因です。
さらに、強いストレスや緊張も交感神経を刺激し、副交感神経への移行を妨げます。

深い眠りに入るには「心身をクールダウンさせ、副交感神経を優位にする環境づくり」が大切です。

実践法

  • 就寝1時間前はスマホ・PCをオフにする
  • 照明を落とし、音楽や読書でリラックス
  • 軽いストレッチや深呼吸で副交感神経を優位にする

5. 睡眠を妨げる要因を避ける

✔ ポイント
良い習慣を身につけるだけでなく、眠りを妨げる行動を避けることも大切です。
たとえば、夕方以降のコーヒーや緑茶などカフェイン飲料は覚醒作用で入眠を妨げます。

寝酒は一時的に眠気を感じても深い眠りを減らし、夜中の目覚めにつながります。
また、夜食で糖質や脂質を摂りすぎると体温が上がり、寝つきが悪くなります。

不規則な就寝時間も体内時計を乱し、メラトニンの分泌を不安定にするため注意が必要です。

✔ 避けたい習慣

  • 夕方以降のカフェイン(コーヒー、緑茶、エナジードリンク)
  • 寝酒(深い睡眠が減少し、夜中の中途覚醒を招く)
  • 夜食の糖質・脂質過多(体温が上昇し入眠が遅れる)
  • 不規則な就寝時間(体内時計が乱れ、メラトニン分泌が不安定に)

まとめ

睡眠の質は「時間」だけでは測れません。
神経伝達物質の働き、体温リズム、ホルモン分泌、自律神経の切り替え、そして生活習慣の抑制因子を整えることが、真の快眠につながります。

  • 朝の光で体内時計をリセットし、14〜16時間後に眠れるリズムを作る
  • 栄養素を意識して神経・ホルモンの働きを支える
  • 入浴や環境調整で深部体温を下げる
  • スマホやカフェインなど妨げる要因を避ける

執筆者プロフィール


KMK FIT株式会社 代表|南 周朔

3年間、陸上自衛隊「第一空挺団」に所属し、極限状態での活動を通じて“人間にとって本当に必要な栄養と補給”を体感的に学ぶ。

その後、大手総合型ジムに入社し、トレーナー・セミナー講師・店舗責任者として延べ1万人以上の身体づくりをサポート。
多忙な現代人が食事管理を継続できず、結果が出ない現実に直面し、「手軽に・しっかり・続けられる」栄養補給の必要性を痛感する。

自身の体質や経験に基づき、6年前から米粉を使った栄養摂取を独自に実践。
数々の試行錯誤を経て、「まるごと一杯Smoothie」の開発に至る。

現在は「栄養で、人生を変える」を理念に、完全栄養食の開発・普及を軸とした事業を展開中。
アスリート、トレーニー、そして忙しいすべての人々に向けて、本当に信頼できる製品を届けることを目指している。

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